学校の歯科検診で歯周病と指摘されました。
歯周病って老人がなるの病気じゃないのですか?
自分は、まだ中1なんすけど。
”歯周病って、歯がグラグラするやつですよね?本当に自分が?だって若すぎるません?!
うちの親父といっしょの病気なんて、マジすか!”・・・
歯科健診のシーズンになると、時々上記の様なことおっしゃる患者さんがいらっしゃいます。たしかに歯周病って「大人の病気」っていうイメージが強いですよね。ところが近頃は、若年層の
歯周病が増えているんです。以前は考えられなかったことなんだけれど、15~19歳の30%以上
に歯ぐきから血が出る症状があることがわかっているんです。

この変化のもっとも大きな原因は、食生活の変化だと思います。日本の伝統的な食事は、玄米、大
根やゴボウなど食物繊維が豊富な食材が多く含まれて、よく噛まなければたべられなかったで
す。歯周病は、歯にベタベタ付くプラークのなかの細菌が炎症を起こすことによるものですが、食物繊維は歯にベタベタ付かず、むしろ擦って掃除してくれるし、よく噛むと唾液がタッ
プリ出て洗い流してくれる。結果的に口のなかの自浄作用が高くなる。

ところが今はスパゲッティやハンバーガーのような、軟らかくて歯にベタベタ付く食事が人
気。しかも噛む回数が減れば、その分唾液が減ります。自浄作用がガクッと落ちてしまう。細
菌のエサになる甘いものも豊富。つまりプラークが増えやすく溜まりやすく、歯周病にもなり
やすい食生活になっているというわけ。


もちろん、からだの抵抗力が最近の攻撃力にまさっていれば炎症は起きません。そのへんは若
さでカバーできるかもしれません。でも、細菌が口のなかに多量にありすぎたり、塾通いや夜更かしで
疲れていたりすると、細菌の攻撃にからだの抵抗力が負けてしまって、炎症、つまり歯周病が
はじまってしまうんです。
中学生、高校生くらいだと、歯がグラグラするような重度の歯周病はまれで、まだ歯周病の初期症状の
「歯肉炎」の人がほとんど。歯肉炎は歯ぐきの腫れだけで、歯を支える骨は失われていないか
ら、今のうちに治せば、歯がグラグラするようなことはありません。でも、このまま放っておくと
悪化して将来歯が抜けちゃう。だから歯医者さんで上手なブラッシング方法を教わってプラー
クコントロールをして、歯ぐきのピシッと引き締まったカッコいい大人になってください。
”中学生、高校生の歯周病、増えてます。
軽い症状の「歯肉炎」のうちにしっかり治しておきましょう!”
http://cyber-digital.jp/dental-flash/02kakaku/kakaku.html