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咀嚼能力が落ちると筋肉・体力はどう変わる?

「サルコペニア」という言葉、聞いたことありますか?加齢で起きる筋肉量と筋力の低下のこ とで、よく噛めないお口は、じつはサルコペニアの重大なリスクなんです。 筋肉の主成分はタンパク質。タンパク質の摂取が不足すると、「サルコペニア」になりやすい ことをご存知でしょうか。 サルコペニアとは、年齢によって生じる筋肉量・筋力の低下のことで、高齢者の体力や運動機 能を急激に低下させる、転倒や寝たきりの原因として非常に問題視されています。 摂取したタンパク質を使って効率よく筋肉量を維持するには、野菜に豊富に含まれるビタミン やミネラルも欠かせません。たとえばビタミンEは筋肉増強効果を、ビタミンB6は筋肉の分解 と合成を、マグネシウムはタンパク質の退社を促進するという重要な役割を担います。野菜が 足りないと、筋肉を維持するのにとても不利なんです。 前ページでもお話ししたように、奥歯を失うと、よく噛まないと食べられない肉や野菜が苦手 になるかたが多いです。年齢を重ねるほどお口の健康がからだの健康に大きく影響すること を、ぜひ知っていただきたいと思います。 脚が細くなった、体重が減ってダイエットできたと喜んでいたら、じつはたんに筋肉量が減っ ただけで、サルコペニアに陥っていたというケースもめずらしくありません。ご自分でも簡単 にできる「サルコペニア度チェック」をお教えしますので、ぜひ試してみてください。 そして、しっかりと栄養の摂れるお口に戻すにはどんな治療法があるのか、どんな治療法がご 自分にあっているのかを歯科医院でご相談いただきたいと思います。 これは怖い!サルコペニア肥満 サルコペニアのなかでも深刻なのが、「サルコペニア肥満」と呼ばれる状態です。よく噛めな いために軟らかい食事を好み、糖質偏重の高カロリー低栄養食が続くと、肥満して血糖値と体 脂肪率が上がり、糖尿病や動脈硬化の発症(重症化)のリスクも上昇します。そのうえタンパ ク質と野菜の摂取不足によって筋肉が痩せて体力が落ちてしまうと、持病の悪化と体力の低下 というダブルパンチに。食事の改善が急務です。

なぜ75才から認知症が増えるのか?

「日本は、世界に冠たる長寿国。つまり歯だってそ のぶん長生きしてるわけです。当然,体と歯は関連があるわけで。 やっぱり長寿なぶん、日本人は歯も長持ちに違いないのでしょうか?」 結論から申しますと、まったくの間違いです。いい例が、米国と日本の比較です。後期 高齢者の残存歯数の平均は、今の米国人は日本人より多いんです。平均寿命は日本人よ り3~4年も短いというのにね。 米国では学校に歯科健診はないし、会社にも自治体にも(健康診断はおろか)歯科健診 はありません。なのに歯は残っている。歳を取ってこの違いは大きいです。奥歯でしっ かり噛んで食べられるか、十分に噛めないか、そういう違いです。 バンクーバでは準生活保護を受けているお母さんたちは、横浜歯科クリニックの理念 要保護の家族には歯科治療のクーポンが当 時10万円分ほど支給されると、その使い道を聞くと、「せっかくだから、ま ずは子どもの予防に使う」と。 定期的にクリーニングを受けて予防する、つまり歯は自分たちで予防して守るものだと いう考え方が文化となって国民に沁みついているんだなあと思いました。日本の考え方 は逆です。自分の健康は学校健診や職場の健診、自治体の検診でチェックしてもらえ る。子どもの健康や自分の健康は国に支えてもらえます。それなのに職場や自治体の歯 科健診の受診率はとても低い。予防しなくても、悪くなったら国の保険制度で安く治療 を受けられ、国に助けてもらえるからでしょう。ただしそのため歯で苦労をし、結果的 に多くの歯を失ってしまっている。 日本のこの状況はたいへん残念です。予防をすれば歯を残せると科学的に証明され、世 界中で役に立っている予防法があるというのに。残念すぎてため息が出ます。歯の健康 を国まかせにしすぎてはいないか、ぜひご一考いただきたいものです。 医療が充実し日本人の寿命はぐっと延びました。しかし健康寿命はどうでしょうか。若 い頃から予防をして歯を守り、人生の最後によく噛んで食べることができれば、体力や 気力が充実して日本人の健康寿命はもっと延びるんじゃないかなあと私は内心思ってい るんですよ。 「せっかく長生きしているのに、予防をしない分、早く歯を失ってしまう日本人。長生 きのわりに健康寿命が短いのはそのあたりにも原因があるのではないかと私はにらんで いるんです。」先日厚生省の発表をニュースで取り上げていました。日本人の健康寿命は 75歳までだそうです。つまり自分で自立して生活できる年齢が75歳までで、平均寿命の86歳までの10数年は、認知症や介護と背中合わせでの生活を送らなければならないようです。 現在75歳の90%が入れ歯である現実と相関関係はもはや否定できません。また歯がしっかり残っているかたは80歳を過ぎても自立した生活を送っている事実も見逃してはいけません。 歯を守る重要性は人間の豊かな生活に大きく関わっていることを知ってください。

虫歯予防で最悪な食べ物とは?最高の食べ物とは?

”最近、口のなかが渇くので、いつも飴をなめています。 最近ちょっと口のなかが渇きぎみでパサパサするのよねぇ。おいしいし、なめていると口のな かもううるおうから、出かけるときは、バッグにいろんな味の飴を必ず入れています。 つねにバッグのなかに飴を入れているというかたは、ことに年配のご婦人に多いように思いま すね。なめると唾液腺が刺激され唾液が出て、お口のなかがうるおうんです。 何種類も小袋に入れて携帯して、お友達にも「なめる?」なんてすすめているのを見かけま す。 たしかに、口がネバついてしゃべりにくかったり、のどがいがらっぽいときに飴をなめると楽 になりますよね。でもお口の渇きやすいかたが、甘い飴を終始なめているというのは、二重の 意味で困った生活習慣なんですよ。 まずひとつは、すごくむし歯になりやすいんです。お口のなかで悪さをするむし歯は、糖を栄 養源として生きています。ですから、砂糖が含まれている飴を終始なめているということは、 むし歯菌にエサを与え続けているということ。 しかも口のなかは温かく繁殖しやすい。まさいパラダイスです。むし歯菌は糖をたらふく食べ て酸を作り続けます。その酸が菌を溶かし、むし歯ができてしまうのです。 もうひとつの困ったことは、唾液の分泌が十分でないということ。唾液っていうのは、本来お 口のなかを洗い流してきれいにしたり、酸性になった口のなかを中和したり、カルシウムを運 んできて溶けかかった歯を修復してくれる働きがあります。その唾液が潤沢に分泌していない となると、当然こうした唾液の機能は十分に働いてくれないわけです。 むし歯になりやすくて、唾液による修復もきかないということになると、お口の健康にとっ て、これは非常に由々しき事態です。 そこで、お口の渇きが気になるときは、砂糖の入った飴でなく、砂糖不使用のガム噛むことを おすすめします。噛むと唾液がよく出るのです。キシリトールや歯の修復に役立つ成分の入っ たさまざまなガムが販売されています。 また、からだに水分が足りないときもお口のなかが渇きますので、お水やお茶をこまめに飲む もよいのでしょうね。お口の渇きの原因はさまざま。改善できることもあります。気になる症 状があったら、歯科医院でご相談ください。そもそもが1日の水分摂取量が少ない方々ほとん どです。目標は食事での水分摂取も含めて2リットルを目安にしましょう。 “お口が渇きやすいのは、唾液の分泌が十分ではないから。飴をなめることで渇きはやわらぎ ますが、飴に含まれる砂糖が、むし歯の原因に。しかも、唾液が不足するとむし歯になりやす いんです。飴をやめ、ノンシュガーガムにしませんか?”

やっぱり咬み合わせって大切ですよ。

上下の歯ってつねに噛んでいるものでしょ? 「近ごろは口をポカンと開けた若者が多いですねえ。昔は行儀にうるさかったから、よく母に 「お口つむって、背すじは伸ばす!」と注意されたものです。私のようにつねに奥歯をガチッと 噛んでいれば、口も自然に閉じるのだが。 え?上下の歯はふだんは離れているものだって?決してそんななずは・・・。」 上下の歯を、つねにガチッと噛んでいる?それはかなり顎が疲れるでしょう。それに、歯や歯 槽骨への負担も大きいと思いますよ。歯がグッと噛み合うのは、本来は食事のときがおもです からね。 力を入れたり緊張したときに一時的にグッと噛むことはあっても、リラックス時には上下の歯 は離れて、くちびるは閉じている。これが望ましい状態です。いつもガチッと噛んでいては、 歯や歯槽骨、顎の骨が疲労してしまいます。 もちろん、人によって力の強さは違うし、シチュエーションも違えば噛む力は違ってきます。 垂直方向の力か水平方向かでも影響は違います。だから「力による被害」といっても、一概に は言えません。 ただ終始噛む力が加わるとどんなことが起きがちかというと、まず歯が傷みやすくなる。する と当然ながら詰め物や被せ物も取れやすくなる。ときには歯が折れて抜歯にもなってしまいま す。 そのうえ、力によって歯槽骨が減りますから、そのぶん歯周病が進行しやすくなります。その うえ顎関節も傷みやすい。なかなかやっかいです。 噛むという行為のコントロールは、大脳皮質などで行われ、無意識で行っていることがほとん どです。でも日中の噛みしめなら意識できるので、ときどき「リラックスしよう」と気を付け れば防ぐことはできます。ぜひはじめましょう。 日本人は出っ歯が多いので、歯を噛み合わせないとくちびるが閉じにくいという人は多いかも しれません。こういうことは、民族によってだいぶ異なるでしょうね。 一方、スマイルが社交の基本である欧米人を見ていると、小さくスマイルするときにくちびる が離れる寸前の状態、これがもっとリラックスし、歯が自然と離れた状態かなあと思います。 くちびるを閉じたまま歯を離しておくことに慣れたいなら、口を閉じて軽くスマイルしてみて は?感覚がつかみやすいし、印象もよくなって一石二鳥ですよ。 「リラックスしているとき、本来上下の歯は軽く離れています。 常時歯を噛み合わせていては、あごが疲れちゃいますし歯や歯槽骨(歯を支えている骨)への 負担も大きいです。くちびるは閉じたまま、歯を離し力を抜いて過ごしましょう。 http://www.cyber-digital.jp/dental-flash/

ノンシュガーのドリンクも実は危険がいっぱいです。

歯にも、からだにもいいから運転中はノンシュガーゼロカロリーコーラ。ある患者様がこんなことを言ってました。 「ノンシュガーゼロカロリーコーラ、最高だねえ。仕事中はずっとこれ。信号で止まるごとにひと口ね。 わたし、昔から歯が悪いんで、これまで砂糖が歯によくないと思って、飲むの我慢してたんで すよ。ノンシュガーなら歯にいいし、ダイエットにもね。飲めば飲むほどからだにいいってん だから、うれしくなっちゃうよね。」 タクシードライバーのみなさん、お仕事お疲れさまです。運転中は緊張の連続。お客さんへの 気配りも大事で気の抜けないお仕事ですもの。大好きなコーラでも飲んで、スッキリ爽快な気 分で運転していただきたいな、って私も思います。 嗜好品って、本当に大切ですよね。私たちがこころ豊かにほがらかに生きていくために、とっ ても重要なものですよ。こればっかりは理屈抜きです。 「からだいいい」というノンシュガーゼロカロリーコーラ。糖の摂り過ぎが気になる健康志向のかたに大人 気です。砂糖が入ってないから、むし歯菌のエサになる心配もない。そこもすごくいいです ね。 ただ、歯科医師の立場からは、ひとつ気になることがあります。それは歯の「酸蝕症」なんで す。 酸蝕症というのは、酸性度の強い(酸っぱい)飲み物や食べ物を過剰に食べたときに、その酸 に触れた歯が溶けてしまう、という病気なんです。エナメル質が薄くなる分、歯が弱くなっ て、むし歯にもなりやすくなります。 ふつうの飲食のなかで摂る酸なら、唾液が洗い流して修繕してくれますから心配いりません。 でも酸性の強いものを習慣的に長時間飲食していると、唾液の働きが追いつかなくて、歯が溶 けてしまうんです。 いちばん気になるのは、信号ごとにチョビチョビ飲んでいるってこと。ゼロカロリーとはいえ コーラですから、けっこう酸性度が高いんです。だから、運転手さんの歯は、毎日長い時間、 酸を浴び続けているんじゃないかなあ、って心配です。そして糖質の含有量のチェックは 欠かさないで下さい。ノンシュガーとは言え糖質がゼロとは限りません。糖質を虫歯菌は餌にし て、酸を排出し歯を溶かすからです。 ただ、私だって歯に悪いと知りつつ、甘いものをちょっと食べてホッと一息してますもの。 コーラの気分転換が安全運転の源になっているのかもしれませんよね。 そこで、飲み方を変えたらいかがでしょう。休憩のときに冷えたのをグーッと一気に飲んで、 スキーッと気分転換するんです。こうすると、歯が酸に触れる時間を短くできます。上手に飲 んで、歯を守りつつリフレッシュを楽しんでくださいね。 「ノンシュガー、ゼロカロリーの飲みものも、長時間のチョビチョビ飲みは、「酸蝕症」の原 因になるかもしれません。 飲むなら休憩のときにグーッ!と飲んで一気にスッキリ爽やかになっちゃってください!」 http://www.cyber-digital.jp/dental-flash/

治療した歯の運命は悲劇です。

〇銀歯にしてしまえば一生むし歯にならないの?                          むし歯になってしまうと治療して被せ物(銀歯)や詰め物(プラスチック)を行います。 「銀歯にしてしまえば、一生むし歯にかからなくてすむのか?」とよく聞かれますが、 答えはNOです。 実はそれらは一生使えるものではありません。むしろ削ってない天然の真っさらな状態の歯と比べ ると銀歯やプラスチックの詰め物は圧倒的に歯の寿命は短くなります。 せっかく治療した詰め物(プラスチック)や被せ物(銀歯)は、残念ながら寿命があります。 あくまでも平均値ですが、プラスチックの詰め物で5.2年、銀の詰め物で5.4年、銀の被せ物で7.1 、銀のブリッジ(連結された銀歯)で8.0年です。 もちろんこれはあくまでも平均値です。 お口の中の状態や、定期検診、定期クリーニング等の受診の状態、歯ブラシの状態によって変わり ます。 これより早く取れたり、壊れたりする場合もあれば、何十年と問題なく使っている人もいます。 ではなぜ治療した歯ほど寿命が短いのでしょうか? 実は保険で認められている金属はあまり良い材質ではありません。 保険適用の財源の問題で、「最高級のものでなく、最低限度のもの」という考え方がベースとなっ てしまっているからです。 使っているうちに錆びてしまい金属アレルギーも引き起こすこともあります。   どんなに精度の高い銀歯を作製したとしても、ミクロの世界で歯と被せ物や詰め物の間に隙間がで きてしまいます。 そこに、むし歯菌(ミュータンス菌やラクトバチラス菌)が入り込み、二次的にむし歯の再発が繰り返 されています。 そして再治療となると更に被害が拡大され、おおよそ神経を取る治療へと発展していきます。 神経を失った歯は歯に対して水分と栄養が行き届かなくなり、花で例えるとドライフラワーのよう になってしまいます。 つまり簡単に歯が割れてしまい抜かざるえない状況 へと追い込まれて行きます。 神経の無い歯は、神経のある歯に比べ寿命は12以下となってしまうのが現状です。 当然歯を抜いてしまえば、次に行う処置はブリッジです。これは抜いた歯の前後(もしくは左右) の歯を銀歯にして34本連結した被せ物のことです。 結局これも、平均8.0年くらいで、むし歯を再発させ再治療が行われています。 当然再治療時は前述と同様に被害は更に拡大され、歯の神経を取る治療となり、いずれその歯は割 れてしまいます。割れた歯は抜くこととなります。 ブリッジの次に行われる治療は部分入れ歯の作製です。部分入れ歯とは、針金のような金具を引っ かけて、入れ歯を支えているわけですが、この金具を引っかけている歯が数年後にグラグラして抜 けていってしまうケースが大変多いのです。 これは、当然の原理で入れ歯に加わる咬んだ時の顎の筋力が、金具がかかっている歯に集中しすぎ てしまい、力に歯が負けて抜けてしまいます。 そうすると、次に行う処置は新しい入れ歯の作製です。しかし、基本的な入れ歯の構造は変わるわ けではないので、新たな歯に金具を引っかけるわけですが、この歯もいずれ抜けてしまいます。 この処置を繰り返し行っていくうちに総入れ歯へと発展していくケースが圧倒的に多いです。   こうした歯の喪失と同時に、平均寿命より健康寿命が短くなってしまうのが現代の日本人です。 もうお気づきいただけたでしょうか?総入れ歯の入り口は、ごく小さなむし歯の発生が原因である ことも多いのです。 最初に発生した1本目のむし歯から、負の連鎖が始まり総入れ歯へと連動していく可能性があることを 覚えておいて下さい。 〇歯を失う負の連鎖を断ち切ろう すでにむし歯が発生してしまっている人、もしくは多数の銀歯や入れ歯が入っている人でも悲観しな いで下さい。 そのような方でも長期的に良好な状態を保っているケースもあるのです。 ポイントはご家庭でのお手入れ(ケア)と定期クリーニングの実行です。 どちらも別紙で詳しく解説してありますのでぜひ参照して下さい。  まずやらなければいけないことを簡単にまとめますと、 ①お口全体の検査をしましょう。 ②歯に付着している毒素(歯石)を根こそぎはがしとりましょう。 ③必要があればむし歯の治療を受けましょう。 ④定期的なクリーニング(メンテナンス)を受けましょう。 まずは、①~④を実践することです。そして今むし歯がないのであれば、1本目のむし歯をつくらないこ と、そしてできるだけ早期(若いうち)に①~④を実行し、お口の健康を守っていきましょう。 http://www.cyber-digital.jp/dental-flash/      

デンタルリンスで歯ブラシは不要になるのか?

“歯みがき?朝は忙しいのでそんな時間はないよ デンタルリンスでブクブクうがい。これって楽だけどどうなんですか? うーん。たしかに、デンタルリンスは殺菌成分入りの製品が多いです。ですから、むし歯予防 に一定の効果はありますよ。でも「うがいだけで十分か」というと、話が違ってきます。なに しろ、むし歯の巣であるプラークは歯にベタベタと引っ付いてますからね。 口のなかには、膨大な数の細菌がいます。それが集まって作る巣がプラーク。これを放置する と、バイオフィルムという丈夫な膜ができ、ヌクヌクと守られてむし歯菌はどんどん増殖しま す。膜のなかに排泄物である酸をたっぷり出して、歯を溶かしてしまうわけです。 殺菌成分配合のデンタルリンスですすぐと、口のなかにフワフワ漂っている細菌を殺す効果は あります。 しかも、ミントなどの香味でスッキリ感もあって気持ちがいい。でも、だからといって「歯み がきは必要ない」なんて思っちゃいけません。 デンタルリンスは、歯にこびりついたプラークやしつこいバイオフィルムには太刀打ちできな いんです。プラークやバイオフィルムっていうのは、排水溝につくネバネバ汚れの親戚です。 想像してみてください。排水溝の汚れを取るには、こすり取るか、あるいはかなり強力な洗剤 を使いますよね?デンタルリンスの殺菌成分は、人が安全に使える範囲の成分です。口に排水 溝用の洗剤を流し込んだら、それこそ粘膜はズル剥け。たいへんなことになっちゃいます。 ですから、プラークやバイオフィルムに棲むむし歯菌をデンタルリンスで根こそぎやっつける ことは、現状では無理があるわけです。 となると、プラークを落とすのにいちばん効果のある方法はやっぱり歯みがきです。歯につい た汚れを確実に落とすことができます。フロスやタフトブラシも使いたいところです。 が、忙しいビジネスマンではたいへんですかねえ。とにかく最低でも1日1回はしっかりとお 口の汚れを落としましょう。 日常的に「うがい」しかしていないのなら、口のなかはもしかして、あまり想像したくはあり ませんが・・・すでに、排水溝のなかみたいになっているのでは?!歯みがきもしましょう! ”歯にこびりつくプラークは、ベタベタした細菌のかたまり。排水溝のネバネバの親戚だから デンタルリンスだけじゃやっつけられません。 歯ブラシでていねいにこすり取りましょう!” http://www.cyber-digital.jp/dental-flash/

歯ブラシは難しく考えないで!磨き方もバージョンアップ

”歯科医院によって歯のみがきかたって違いがあるのね。 久しぶりに、歯医者さんに行ったら。小刻みに震えるように毛先を動かしてみがくといいっ て、衛生士さんが言うの。歯ブラシをクルンクルンしてみがくのが正しいって、小学生のこと に習って以来ずーっとそうしていたのに。「正しいみがきかた」にも色々があるのね。ホント あてにならないわ。” 中高年のかたのおはなしです。若いかただったら、毛先を歯の根元に当てて細かく動かす「スクラビン グ法」を、歯医者さんや学校で教わって育ってきているかたが多いですね。 おっしゃるとおり、以前は「歯ぐきにブラシを当て、ローリング法といってホウキで掃くよう にクルンクルンと歯ブラシを回転させる方法でみがきましょう。」って教えてました。 私自身もすごーく熱心にしてました。歯ブラシは硬めをおすすめしていましたし、今と はぜんぜん違いますね。 でも, むし歯や歯周病について今ほど解明されていなかったこのころ、これが最前線の歯み がき法だったんです。 その後、歯科学の成果が少しずつ積み上がり、むし歯や歯周病の原因はほぼ解明されました。 「こうすれば予防できるじゃないか」とわかってからは、それまでの予防情報が大きく更新さ れました。もちろん歯みがき法もです。 歯ブラシの品質アップも素晴らしくてね。日本のメーカーさんってすごいでしょ?軟らかくて 歯ぐきにやさしく、でも汚れはしっかり取れる。こんな歯ブラシなら、歯ぐきの近くをスクラ ブしても歯ぐきが傷つきません。 当時、スクラビング法が推奨されていなかったのは、そのころの歯ブラシでは歯ぐきが痛くて できなかったせいもあるでしょう。基本的には「歯ブラシは毛先の柔らかいタイプ、もしくは ふつうタイプ」起用後、朝食後、昼食後、就寝前4回のブラッシングがおすすめです。 サイエンスって、どんどん進歩していきますよね。iPS細胞だって、10年前には想像もしな かった。それと同じように歯科のサイエンスもどんどん進歩しています。歯みがき情報も、よ り効果のあるものへと更新されているんですよ。 患者さんに早くお伝えしたくて、私たちも啓発キャンペーンや口腔衛生指導を頑張っています が、患者さんご自身も、クリーニングがてら歯科情報をゲットしに、定期的に歯科医院におい でください。知らずに損しちゃわないように。ぜひお願いしますね。 ”歯科のサイエンスの進歩とともに歯みがき情報も更新されてます。 ふだんから定期的に歯科医院に通ってお得な最新情報をゲットしてくださいね!”

歯ぐきの腫れは塩で治るのか?

歯ぐきが赤黒くブヨブヨ。血も出てしまって。それで毎晩粗塩でマッサージしてます。歯ぐ きも若々しくピンクに引き締まりますか?なんと言っても塩入の歯みがき粉があるくらいなので。 塩は歯周病菌を殺菌消毒してくれると勘違いしている方、いまだにいらっしゃるかもしれませんね ね。 結論から先に申し上げますと、答えはNOです。 漬け物じゃないんだから、歯ぐきを塩漬け?にるすなんて、どうかと思います。 赤黒くてブヨブヨしているって?歯ぐきが腫れている?完全に歯周病です。 歯周病は、プラークのなかに棲む歯周病菌が炎症を起こす病気なんです。だから、このブヨブヨ を治すには、口のなかから歯周病菌を追い出すしか方法はないのです。 昔の日本人は塩で歯みがきをしていたし、たしかに塩には殺菌作用がいくらかある。でも、歯 ぐきに塩を塗りつけてマッサージするだけでは、歯周病菌を殺せはしないし、腫れも引かない でしょう。しつこい歯周病菌を殺すには、もっと強い殺菌力が必要ですね。 それに、歯周病菌はプラークのなかにひそんでいて、歯や歯ぐきにくっついたり、歯ぐきの溝 やポケットのなかにも隠れることができるんです。歯ぐきの腫れをとるには、ていねいに歯みが きをして、プラークをかき出すこと。塩をこすりつけて揉んでも、すき間に入ってベタベタ と付くプラークまでは落とせません。 それと、深いポケットの奥に入り込んで、隠れて悪さをする歯周病菌は、自分ではなかなか取 れないから、これは歯科医院で取ってもうしかありません。 顔の手入れにしたって、化粧水や保湿クリームを塗ってマッサージをするのは、洗顔をして化 粧や汚れを取り除いてサッパリしてからでしょ?歯周病菌を溜め込んだままマッサージをする よなものですね。 だから、これを治すには、まずは口のなかの歯周病菌を少なくしなくちゃ。マッサージでいくら血行がよくなっても、歯周病菌の出す毒素が減らなければ、歯ぐきの腫れは引きません。 目新しいことがなくて申し訳ないですが、なんといってもていねいな歯みがきが重要。それ と、やっぱり一度歯科医院に行って診てもらっておいたほうがいいですね。歯ぐきが腫れるだけの 歯肉炎の段階なら、歯科医院のクリーニングと歯みがき指導で、2週間もすればすっかり元通 り、ピンクの歯ぐきが戻ってきます。さらに症状が進むと治療がたいへんになってしまう。 悪いこと言わないから、なるべく早く受診しましょう! ”赤黒いブヨブヨは歯周病菌のせいです。 塩で歯ぐきを揉む前に、ていねいに歯みがき 歯科医院で治療を受けましょう。 ピンクの歯ぐきが戻ってきますよ。 http://www.cyber-digital.jp/dental-flash/

歯ぐきが腫れたら硬い歯ブラシはダメですよ。

あるあるネタですが「歯周病で血が出るときは歯ぐきに溜まった悪い血をだしちゃうといいらし い。”歯みがきすると、血が出るブヨブヨの歯ぐき。いっそこの血、出しちゃうと治るってホント?そこで硬めの歯ブラシでゴシッ、ゴシッ! ひえ、ヒリヒリして痛い!しばらく歯みがきお休みしようっと。”」 硬い歯ブラシで思いきりこすった?ただでさえ炎症で充血して歯ぐきが破れやすくなっている のに、硬い歯ブラシでゴシゴシみがいたら。表皮はズルむけです。気の毒に・・・。 「悪い血は出しちゃったほうがいい」なんて、それは昔の民間療法?歯周病を治したいなら、 歯ぐきを破って傷つけて出血させても百害あって一利なし。案の定、痛みで歯みがきできなく なっちゃいますよ? 歯周病でブヨブヨになった歯ぐきは、悪い血が溜まって腫れているんじゃないんです。口のなか の細菌のせいで、歯ぐきに炎症が起こって腫れているんですよ。 歯ぐきを赤黒く腫らす細菌は、歯にベタベタつくプラークのなかにウジャウジャいます。だか ら、歯ぐきの腫れを治すいちばん効果的な方法は、口のなかをよく掃除してプラークを取り、 細菌を少なくすることなんです。 どんな人の口のなかだって、1日たてばプラークが溜まります。そこで毎日歯ブラシでていねいに 掃除をすることは、単なるケアにとどまらず、歯周病の大切な治療でもあるんです。だから毎日 のていねいな歯みがきは、歯周病治療の大前提です。 硬い歯ブラシでゴシゴシすると、痛いからすみずみまでていねいに掃除できないでしょう。だ から、歯ぐきの腫れている人にはことに、軟らかい歯ブラシを奨めます。毛先を歯と歯ぐきの 境目にやさしく当て、細かく震わすように動かすと、軟らかい毛先が歯のすき間によく入り込 んで、しっかりプラークを取り除いてくれますからね。 それから、プラークは歯ぐきの溝やポケットのなか、その周りに溜まった歯石にも入り込んで います。歯石は自分では取れないから、歯科医院できれいに取ってもらいましょう。そうすると歯 ぐきの溝やポケットのなかに隠れた細菌も掃除することができます。 しばらくは痛いだろうけど、歯みがきをサボるとますます腫れちゃうから、軟らかい歯ブラシ でソフトなお掃除を続けてください。そして歯石取りが終われば、みるみる腫れが引いてピン ク色の歯ぐきに。楽しみですね。 ”硬い歯ブラシでゴシゴシした!?歯ぐきが傷だらけになって痛くて歯みがきができなくなっ たら、ますます歯周病が進んじゃいます。”     http://www.cyber-digital.jp/dental-flash/