一般歯科で患者さんが歯の痛みで来院される多くのケースは
1.歯の神経の痛み(虫歯)→しみる。ズキズキする。
2.歯の歯根膜の痛み →噛むと痛い。食べれない。
の大きく2つの痛みです。まずはきちんと歯の痛みの原因を来院して診査し、痛みの原因を患者さ
んに説明してから治療へと進んで行きます。
今回のお話しでは
咬むと痛い
咬むと痛い原因は、歯の中にある神経の痛みではなく、歯の根の周りにある歯根膜の炎症による痛
みです。
口の中に髪の毛が1本入ったとき、歯でその髪の毛を咬んだときに、その髪の毛の太さが感覚的にわ
かると思います(1ミリない太さを感じ取れるほど繊細な感覚です)。
その感覚をつかさどっているところが、根の周りに張り付いている歯根膜です。

咬むと痛い原因は
1.詰めたもの・被せた冠の咬み合わせが少しでも高い(あたりが強い)
2.歯周病が進行し歯周ポケットからバイ菌が入って歯茎が腫れた→歯が少し浮いたような感じに
なる。

3.歯の神経がむし歯菌に汚染されて死んでしまっていた。そして根っこの先端にバイ菌が繁殖した。
4.神経を取ったあとの治療せず放置し、歯の内部にバイ菌が繁殖した。

このように咬むと痛いというのは、上記以外にもいろいろな原因がありますから、まずはその原因
をきちんと診断して、その原因に合う治療を行うことです。
歯根膜とは、口の中に髪の毛が1本入ったとき、歯でその髪の毛を咬んだときにその髪の毛の太さが
感覚的にわかるセンサー
歯周靱帯とも言う。この組織が何らかの原因により炎症を起こすと咬むと痛いという現象が起こる
ことになります。
ここが炎症がおきると、やわらかいものでも咬めない感じになり、歯が浮いたような感覚が出てきます。
虫歯を放っておいたら、咬むと痛くなるのは、神経が壊死・壊疽をおこして歯根膜炎を起こすから
です。
歯髄炎→歯根膜炎もしくは歯周病→歯根膜炎などいくつかの経緯をたどっていくケースがほとんどです。
しかし見落としがちなのが就寝時の歯ぎしりでしょう。食べ物の咀嚼時は歯にかかる力は3キロくら
なのですが、歯ぎしりや歯の食いしばりで歯にかかる力は、その方の体重分ぐらいかかります。
ある大学のデータでは、どの人でもおおよそ一晩にトータルで1時間半くらいの歯ぎしりを
しているようです。自覚がない話であるのできちんと歯科医に相談してみるとよいでしょう。
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