歯科医院選びのポイント

歯科関係の本をたくさん読んで知識を身につけても、いい歯医者さんに出会えなかっ たら結局なんにもならない…そういうご不満をたくさん聞いてきました。そこで、まず 「知識」の前に、安心して治療を受けることができる歯医者さんの探し方、選び方の鉄 則を説明します。 鉄則?自分の歯医者さんは自分で見つける 歯の病気とその治療では、正しい方法はひとつではありません。「いのちの治療」で は正しいことはひとつですが、「生活の医療」では何が正しいことか、それを決めるの は患者さんです。慢性の病気や障害の改善、あるいは不調や不具合をなくして日常生活 の質を高める医療を、「生活の医療」と呼びます。「生活の医療」で大事なのは一人ひ とりの生活の質なのです。 患者さんの求める健康や生活の快適さ、すなわち生活の質は、一人ひとり違います。 ですから、本や新聞が推奨する歯医者さんが自分にとって最良の歯医者さんであること はむしろまれなのです。がんを治す奇跡のキノコから、咬み合わせの治療をする歯科医 まで。自己宣伝なのか、世の中に知られていないほんとうのことが書いてあるのか、判 断はむずかしいでしょうが、お医者さん自身の自己宣伝の匂いをちょっとでも感じたら 信用してはいけません。 鉄則?どんな医療を受けたいか、ちゃんと考えながら歯医者さんを決める 歯科医療の最も重要かつ最低限の条件は、まず?しっかりと患者さんの状態を診査す ること、?その記録を示して患者さん自身が自分の状態を理解できるように説明するこ と、そして?悪くならないための基本的なリスク管理を確実に行うことの三点です。そ の三点を見極めるためには、次のようなポイントをチェックするようにしましょう。 ◇資格(歯科衛生士)をもったスタッフが二人以上いる。 ◇口の中の写真とX線を撮影して説明してくれる。 ◇検査結果を記録している(患者の古いデータがすぐ出てくる) このほか、細菌や唾液の検査データも、リスク管理をしようと思えば必要なポイント です。 さまざまな処置が上手なことも大事です。しかし、患者さんが自発的に健康になろう としなければ、どんな治療もよい結果に結びつきません。 鉄則?気の合う人に相談して噂を聞く 地域の評判で、かかりつけ歯科医を選べば大きな間違いはないでしょう。その場合に 注意したいのは、その情報提供者があなたの気の合う人かどうかです。ライフスタイル が理解し合えて、生活の好みが似ている人の情報はあてになります。でも、「好きじゃ ないけど情報通の人」の情報は、あなた自身のかかりつけ歯科医を選ぶ場合には、しば しばガセネタです。 人々が噂する「よい歯医者さん」は、「すぐに治療してくれる」という理由だった り、「痛くない」であったり、さまざまですが、治療によっては、「すぐに治療してく れる」ことが悪いことだったり、「痛くない」処置が悪いことだったりするのです。