投稿者「yokohama_dc」のアーカイブ

重度歯周病とは?

重度の歯周病についてお話しします。歯周病が 重度になるとさらに状況は悪くなります。歯を支えている骨は三分の二以上が溶けて、歯周ポ ケットは非常に深くなり、歯がグラグラと動きだし物が食べにくくなります。 歯根に大量の歯石が付き、歯肉は下がり歯根が見えてきます。また歯肉は赤く腫れていて、歯と歯 肉の境目からは膿がでてきます。 朝目覚めると口の中がねばねばし、血の味がしてくることもあります。口臭も強くなります。 一見きれいな歯肉かなと思いますが、かぶせ物と歯肉の間の隙間がたくさん空いてきてしまいま す。 これは歯を支えている骨が溶けていることをあらわしています。歯の表面はしっかり歯磨きされて いますが、歯と歯の間にはプラークが歯根に付いています。 歯もグラグラしますが、かぶせ物をしてそれらが繋がっていると、歯が動いているかをご自身で自 覚できないときもあります。 レントゲンで見ると、右の歯の骨が歯根の先に向かって溶けているのがわかります。そして、歯を 支えている骨が歯根の先端あたりまで溶けているのがわかります。結果として歯がグラグラして来 て、あたかも歯がだんだんと伸びて来るように歯根から押し出されてきます。ここまで来てしまう と大抵抜歯となり、部分入れ歯、総入れ歯へと移行していきます。歯周病は自覚症状が出てから では、間違いなく手遅れになります。早期発見、早期治療は必須でしょう。

中度歯周病とは?

中度の歯周病とは、 軽度の歯周病の症状に加えてさらに、歯を支えている骨が半分くらい溶けていきます。少し歯が グラグラするようになり、歯が浮いたような感じがし、だんだんと硬いものが噛みにくくなってき ます。 歯周ポケットはさらに深くなり、プラークによって歯肉が腫れているのでさらに深く細菌が侵入し ていきます。そして歯根に歯石が付いてきます。こうなるとポケットの中まで歯ブラシの毛先が届 かないし、歯肉から出血や痛みを感じるのでさらに歯磨きができずより病気が進行していきます。 歯と歯肉の境目からは膿が出てくることもあります。 歯を支えている骨が半分くらい溶けているので歯と歯の間の歯肉が下がり、歯根に付いた歯石 (黒っぽい色)が透けて少し黒く見えます。そして歯根が少し見え、歯が長くなったような気がし ます。 歯周病の程度は、同じ人でも個々の歯によって違います。また、むし歯の有無、根の中の状況 等によってもその程度や治療法は、大きく異なりますので、個々の歯に関して、正確に病状を把握 して治療ならびに予防を行うことが大切です。このような状況に至ってしまうと、歯をもたせるの は相当厳しいので、定期的に検診とメンテナンスは必ず受診すべきでしょう。

軽度歯周病とは

軽度歯周病とは・・・ 歯と歯の間や歯と歯肉の境目にプラークが付いていると、歯肉のみに炎症症状が出てきます。 まず歯肉の色が赤くなり腫れてきます。歯磨きの時に歯肉から出血してきます。しかし痛みは伴わ ないので、気付きにくいです。 歯を支えている骨は正常で溶けていません。 歯肉のみに止まらず、歯を支えている骨にまで炎症がある状態です。 歯肉の炎症は歯肉炎と同じで、腫れて赤くなり歯磨きのときに出血してきます。そして骨が若干溶 けてきます。骨が溶けることによって歯と歯肉の境目の溝(歯周ポケット)の深さが深くなってき ます。 この溝にプラークが入っていき、歯根に歯石(プラークが固まってできた石)が付きます。そうな ると、歯周ポケットは細菌のすみかになっていきます。しかし痛みを伴わないので気付きにくいで す。 軽度歯周病の治療 ≫治療の概要 軽度の場合は、歯肉の外に見えている部分のプラークコントロールだけで治療が可能になります。 ≫TBI(Teeth Brushing Instruction 歯磨き指導) 歯周病は、歯周病原菌が一定以上の量になると引き起こされる病気なので、しっかりとした患者様 による歯磨きは、もっとも重要な治療の一つになります。 病原菌が生きて行くのに必要なすみかと栄養、いわゆるプラークを歯磨きによって取り除いてしま えば、病原菌も死んでしまいます。また、治療によっていなくなった病原菌も歯磨きを怠ればまた 集まって来て病気を引き起こします。 したがって、ちゃんとした歯磨きをマスターすることは、歯周病の治療、さらには予防にとっても 大切です。 歯肉縁上歯石除去 歯石は、プラークが石灰化し、歯の表面上に付着したものです。非常にざらざらしているので、プ ラークを常に停滞させてしまいます。患者様ご自身のでは、除去することはできませんので、歯科 衛生士によって除去します。  

もう1度歯周病(歯槽膿漏)を理解しよう その2

「歯周病」とは、「歯肉炎」と「歯槽膿漏(しそうのうろう)」の総称です。 歯周病は生活習慣病ともいわれています。喫煙、間食が多い、口腔内の清掃不良、ストレスなど悪 い生活習慣や、老化、免疫力低下、糖尿病も歯周病の悪化原因です。喫煙に関しては1日の喫煙本数 が増えると歯周病のリスクも増えます。 歯周病は肺炎、動脈疾患、低体重児出産、感染性心内膜炎を引き起こす可能性があり、歯周病は全 身の健康と深い関わりがある病気とされています。 歯周病を簡単に表現するならば『歯を支えてい る骨がとける病気』といえます。骨が溶けて歯 が抜け落ちるまでの流れをみてみましょう。 お口の中を歯ブラシでみがいたとしても、取り 除けるバイ菌は60%であり、実に40%は歯にみ がき残したままです。 歯肉炎 磨き残しのバイ菌が歯のつけ根に停滞し、やがて硬くなると歯石となり、歯ブラシでは取り除けな くなります。 軽度歯周病 長期間にわたり歯石を付着させたままいると、歯石から分泌される毒素によって、歯を支えている 骨が上部から溶けて行きます。 中度歯周病 このような状況では、さほど自覚症状はみられませんが、歯周病の進行度としてはかなり進んでし まっています。 重度歯周病 ここまでくると「咬むと痛い」「腫れた」「歯がグラグラする」という症状が現れますが、すでに 末期症状であるといえます。 末期 そして、ついには抜け落ちてしまいます。 したがって骨が溶ける現象をどこかで食い止める必要があるのです。一度溶けた骨は二度と復活す ることなく、薬でも治りません。      

もう1度歯周病(歯槽膿漏)を理解しよう。

歯を失う原因の第1位を占めるのは、なんと、歯槽膿漏だといわれています。 歯周病のうち、症状のやや軽い「歯肉炎」を放置しておくと症状が悪化して「歯槽膿漏」へと進ん で行きます。しかもあまり痛みの自覚症状がないため、気付かぬうちに歯槽膿漏へ進行してしまう ので、とても厄介な病気です。歯周病と歯槽膿漏は同じ言葉だと理解してください。 10代でもすでに約6割近くの人が、成人となると8割前後の人が歯周病にかかっているといわれてい ます。つまり大人のほとんどは、程度の差こそあれ歯周病にかかっているといわれています。歯周 病予防は若いうちからのケアが大切なのです。 歯周病から歯槽膿漏に進むと、炎症は歯茎の周りだけでなく、歯と歯茎の隙間の深くまで進み、歯 を支えている骨(歯槽骨)の周りにまで達しています。 重度に進行すると歯槽骨がほとんど溶け、歯がグラグラと動くようになり、やがて抜け落ちてしま います。 むし歯は歯が溶ける病気ですが、歯周病は骨が溶ける病気なのです。歯槽膿漏と呼ばれるのは「歯 槽(歯茎)から膿が漏れる」といった症状を表しているからで、歯槽膿漏になると、歯茎から血が 出るようになる以外にも膿が出たり、お口の臭いも気になるようになってきます。 最初は歯肉炎から始まり、軽度歯周病、中等度歯周病、重度歯周病と進行していきます。 それぞれのステージについてはまた次回のブログで、ご説明させていただきます。4

むし歯菌の親子感染の恐ろしとは?

近年、むし歯は「感染症」という病気の一種であることが分かってきました。「感染症」とは、細 菌、ウイルスなどの病原体が体内に侵入し、増殖することにより引き起こされる病気を言います。 むし歯は、病原体であるミュータンス菌が、ある日どこからかお口の中に侵入して棲みつくことに より発症します。赤ちゃんは無菌的な状態で生まれてくるので、生まれたばかりの赤ちゃんのお口 の中を調べてみてもミュータンス菌は一つも存在しません。ミュータンス菌がいなければむし歯に ならないはずなのに、どうしてむし歯になってしまうのでしょうか? それは、ミュータンス菌は唾液によって人から人へと伝播(でんぱ)していくからです。特にお母 さんから子どもへの感染(母子感染)が一番多いようで、食事の時に同じお箸やスプーンをお母さ んと子どもが一緒に使うことで、子どもへ伝播することが分かっています。ミュータンス菌は、硬 い組織(歯のエナメル質)にしか定着できないという特徴を持っているので、歯の生えた1歳半?2 歳半(この時期は「感染の窓」と呼ばれています)に感染することも分かっています。 ミュータンス菌が多くむし歯の多いお母さんは、大切な子どもの歯を守るためにも、歯医者さんで むし歯治療をしたり、歯のクリーニングをするなど自分のお口の中を、むし歯になりにくい環境に整 え、健康管理や生活習慣に十分気を付けることがとても大切です。ミュータンス菌は、赤ちゃんに 歯が生えてくるのを待っているのかも知れません。 むし歯予防のプログラムを実施し、ミュータンス菌を減らしたお母さんからは、子どもへの感染が 低下することも分かっているので、お母さんのお口の状態が子どもに影響を与えることは明らかで す。子どもたちがむし歯になるのは、実はお母さんのせい?だなんて考えたら、日々の歯みがきも 疎かにできませんよね。むし歯菌となるミュータンス菌は歯垢(プラーク)中に住み着いています ので、日々の歯みがきでしっかりと歯垢を取り除くことが重要です。

スタッフのみんなと食事会をしました。

横浜歯科クリニックのスタッフ一同と栄区内のしゃぶしゃぶ屋さんで、食事会をいたしました。以前よりこのお店に食事に行きたいと、スタッフより要望がありましたが、なかなか時間の確保が 上手くできずにようやく実現いたしました。プロが作る鍋料理や炉端焼きなど、普段家庭では なかなか食べることのできない料理のオンパレードで、スタッフ一同大満足です。また果汁 100%のオレンジジュース(搾りたて)に全員感動です。スタッフあっての横浜歯科クリニック です。これからもスタッフの活躍に期待したいものです。

当院での勉強会の風景です。(その1)

2月上旬に横浜歯科クリニックでは、器具の滅菌や院内感染対策について勉強会を行いました。この 日は休診日にもかかわらず、スタッフは 全員参加して熱心に学ぶ姿に関心です。 勉強の内容は、器具の滅菌を高度に行う にはどのようにすべきか? 感染症対策等です。日々診療を行う上で 患者様やスタッフの安全性をより高めていく うえで、何が必要かを再認識できる貴重な 1日でした。これからもよりレベルの高い、 そしてより安全な医療体制を目指して、院長、スタッフ一同精進してまいります。

知らないと損する歯肉炎のメカニズム

歯ぐきの色が変わったり、触れると弾力がなくブヨブヨして腫れていたり、歯みがきの時に血が出 るような症状(歯ぐきからの出血)が一つでもある人は、すでに「歯肉炎」を起こしているかも知 れません。 その歯肉炎が起こるのは、歯に付着した歯垢がはじまりです。ブラッシング不足のためや取り除き にくい部分に歯垢が溜まってくると、その歯垢へのカルシウム沈着により歯と歯茎の隙間で歯石に なったりします。 この歯垢と歯石の中には細菌がいっぱい入っています。細菌から出てきた毒素によって歯茎が冒さ れ、炎症が起きて赤く腫れ上がっていまうのが歯肉炎のことです。こうなってしまっては、美味し く食事もとれず、明るく笑うこともできなくなってしまいますね。 健康な歯茎を歯肉炎から守るのに、毎日の丁寧なブラッシングが欠かせません。 また歯垢を残さないように、歯と歯との間や歯と歯茎の境目の磨きにくいところはデンタルフロス などを使うことが大切です。また歯茎の病気は、栄養の偏りやストレスなどにより、身体の抵抗力 が弱まるとなりやすくなるので、栄養のバランスを考え、身体の抵抗力をつけて、健康な身体を保 つことも大切です。