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歯が痛い!だけど歯医者が休診!困ったときの対処法。

歯が痛くなったときの対処法は?自宅でできるケアと注意点

突然の歯の痛みは、とてもつらいものです。そろそろ年末年始の冬休みも近づいて参りました。仕事中・就寝前・旅行中など、すぐに歯科医院へ行けないタイミングだったり、歯科医院が休診中に痛みが出ることも多く、「どうしたらいいのか?」と不安になる方も多いのではないでしょうか。

今回は、歯が痛くなったときに自宅でできる応急処置と、やってはいけない行動、そして受診の目安について分かりやすくまとめました。

1. まずは落ち着いて、痛みの原因を確認しましょう

歯が痛くなる原因はさまざまですが、代表的なものは以下の通りです。

  • むし歯(虫歯)による痛み

  • 歯ぐきの炎症や腫れ

  • 歯周病の悪化

  • 歯の神経の炎症

  • かぶせ物や詰め物が外れた・合っていない

  • 知覚過敏

  • 強い噛みしめや歯ぎしり

痛みの性質によっておおよその原因は推測できますが、自己判断は禁物です。応急処置はあくまで一時的に痛みをやわらげるものであり、必ず歯科医院での診察が必要です。

治療を消滅させる歯科医院


2. 歯が痛いときに自宅でできる応急処置

(1) うがいをして清潔にする

ぬるま湯で軽く口の中をゆすぎ、食べかすを取り除きます。
特に、痛い歯の周りに食べ物が挟まっていると痛みが強くなることがあります。

熱いお湯はNG
炎症が悪化し、痛みが増すことがあります。


(2) 歯をやさしく磨く

痛みがあるとブラッシングを避けがちですが、汚れが残っていると炎症が悪化します。
強くこすらず、やわらかい歯ブラシでやさしく磨くのがポイントです。


(3) 冷たいタオルでほほを冷やす

歯ぐきが腫れているときやズキズキする痛みには、ほほを外側から冷やすと炎症を抑えられる場合があります。

氷を直接当てたり、冷やしすぎるのは避けましょう。
血流が変わり逆効果になることがあります。


(4) 痛み止めを上手に活用する

市販の痛み止め(鎮痛薬)は一時的に痛みを和らげるのに効果的です。
ただし、薬で痛みを抑えても原因が治るわけではないため、必ず早めの受診が必要です。

※アレルギーのある方、持病で薬を制限されている方は医師・薬剤師へ相談しましょう。


(5) 歯に挟まった食べ物を取り除く

フロスや歯間ブラシを使って、歯と歯の間の食べかすを取り除くと痛みが和らぐことがあります。

無理に強く押し込まないこと。
歯ぐきを傷つけてしまう可能性があります。


3. 歯が痛いときに「やってはいけない」行動

(1) 患部を温める

お風呂・ホットタオル・温かい飲み物は炎症を強め痛みが悪化します。


(2) アルコールの摂取

血行が良くなり痛みが増します。
一時的に紛れるように感じても、後で強い痛みにつながることがあります。


(3) 痛い歯を触る・押す

気になって舌で触ったり、指で押してしまう方もいますが、炎症を悪化させる原因になります。


(4) 我慢して放置する

痛みが強い=症状が進行しているサインであることが多く、放置すればさらに悪化します。
特に夜眠れないほどの痛みは緊急性があります。


4. 早めに受診した方がよいサイン

歯周病のリスク検査

以下の症状がある場合は、できるだけ早く歯科医院での診察をおすすめします。

  • ズキズキ脈打つような強い痛みが続く

  • ほほが腫れてきた

  • 冷たいもの・熱いものにしみる症状が悪化している

  • かぶせ物・詰め物が取れた

  • 痛みが数日続いている

  • 食事がしづらいほどの痛みがある

特に腫れがある場合は、細菌感染が広がっている可能性があり、早めの対応が必要です。


5. まとめ:痛みは「体からのサイン」。早めの受診が大切です

歯の痛みは、体が「何かトラブルが起きているよ」という大切なサインです。
応急処置はあくまで一時的に痛みを和らげる方法であり、根本的な治療には歯科医院での診察が不可欠です。

「そこまで痛くないから大丈夫」と思って放置してしまうと、
治療が長引いたり、歯の神経を取らなければならなくなる場合もあります。

痛みが出たときは、無理をせず、早めにご相談ください。
皆さまのお口の健康を守るため、当院でもしっかりサポートいたします。

マウスウオッシュしたら歯みがきしなくていいの?

 

タイトル:マウスウォッシュで予防歯科!本当に効果あるの?

日々の歯みがきに加えて、「マウスウォッシュ(洗口液)」を使っている方も多いのではないでしょうか?
テレビCMやドラッグストアでもたくさんの商品が並んでいますよね。

でも実際のところ、

  • 「マウスウォッシュって本当に効果があるの?」

  • 「歯みがき代わりに使ってもいいの?」

  • 「使い方を間違えると逆効果って本当?」

こんな疑問を感じている方も多いはず。
今回は、マウスウォッシュの予防効果について、歯科医の立場からわかりやすく解説します。


■ マウスウォッシュとは?

マウスウォッシュとは、口の中をすすぐことで細菌の数を減らしたり、口臭を抑えたりすることを目的とした液体のことです。
「洗口液」や「口腔ケア液」とも呼ばれ、市販のものから医療用のものまでさまざまなタイプがあります。


■ マウスウォッシュの予防効果って?

マウスウォッシュには、主に以下のような効果があります:

1. むし歯の予防

フッ素入りのマウスウォッシュを使うことで、歯の再石灰化を促し、初期むし歯を防ぐ効果があります。特に、子どもや歯の弱い方におすすめです。

2. 歯周病の予防

殺菌成分が含まれているタイプは、歯ぐきの炎症の原因となる細菌を減らす効果があります。歯周病予防や、歯ぐきの腫れ、出血が気になる方に◎。

3. 口臭の予防

マウスウォッシュは一時的に口臭を抑える効果もあります。大切な人と会う前や仕事の前などにも便利ですね。

4. 口腔内を清潔に保つ

食後すぐに歯みがきができないときなど、マウスウォッシュで口の中をリフレッシュできます。

横浜歯科クリニック改装後写真


■ でも、歯みがきの代わりにはなりません!

ここで注意したいのが、**マウスウォッシュはあくまで「補助的なケア」**という点です。
歯ブラシでのブラッシングによって、歯の表面のプラーク(歯垢)をしっかり取り除くことが予防の基本です。

マウスウォッシュは細菌を減らすことはできますが、「落とす」ことはできません。
つまり、歯みがきをサボってマウスウォッシュだけを使っても、むし歯や歯周病のリスクは下がりません。口臭予防としての使用程度の認識の方が良いでしょう


■ 正しい使い方のポイント

マウスウォッシュを効果的に使うためには、次のポイントを押さえましょう:

  • 歯みがきの後に使う
     → きれいに磨いた後に使うことで、効果が最大限に発揮されます。

  • 使用量・使用時間を守る
     → 各商品ごとに適量とすすぐ時間が決められているので、説明書を確認しましょう。

  • ノンアルコール or アルコール入りの違いを知る
     → アルコールが苦手な方やお子様は、ノンアルコールタイプがおすすめです。


■ どんな人におすすめ?

  • むし歯になりやすい方(特にフッ素入り洗口液)

  • 歯周病が気になる方(ブラッシングの補助として)

  • 外出先でブラッシングが出来ない状況の方
  • 矯正治療中で磨き残しが多くなりがちな方

  • 介護が必要なご高齢の方(自分でしっかり磨けない場合の補助として)


■ 歯科医院でのプロケアも大切!

マウスウォッシュは毎日のセルフケアをサポートしてくれる便利なアイテムですが、定期的な歯科でのチェックとクリーニングも大切です。

セルフケア × プロケアで、むし歯・歯周病を予防していきましょう!


■ まとめ

マウスウォッシュにはむし歯や歯周病、口臭の予防に役立つ成分が含まれていますが、歯みがきの代わりにはなりません
正しい使い方をすれば、毎日のオーラルケアの強い味方になります!

どの商品が自分に合っているかわからない方は、お気軽に当院のスタッフまでご相談くださいね。

続  歯茎の腫れは塩でもめば治る?その2

歯茎の腫れは塩でもめば治る?──その常識、実は危険かも

「塩でもむといい」って聞いたことありませんか?

  このタイトルのブログは実は5年前にも投稿いたしました。かなり反響がありましたので リメイクして再投稿いたしました。  

歯茎が腫れたり出血したとき、昔から「塩を直接歯茎につけて、もみこむと良い」と言われてきました。
祖父母の世代から伝わる家庭療法として耳にしたことがある方もいるでしょう。

確かに「塩=殺菌」「もむ=血行を良くする」といったイメージがあり、なんとなく効果がありそうに聞こえます。
しかし、本当にそれで治るのでしょうか?

結論はシンプルです。
塩でもむことで歯茎の腫れは治りません。それどころか、逆効果になる危険すらあります。


塩もみの仕組みと一時的な効果

塩を歯茎にすり込むと、ピリッとした刺激があります。
この刺激で血流がよくなったように感じたり、浸透圧の作用で一時的に腫れがひいたように見えることがあります。

また「スッキリした」「出血が止まった」と感じる方もいるかもしれません。
そのため、「塩でもむと効く」という民間療法が長年受け継がれてきたのです。

しかしこれはあくまで一時的な錯覚にすぎません。


塩もみの本当のリスク

歯茎が腫れているときは、すでに炎症が起きている状態です。
その部分をさらに強くこするとどうなるでしょうか?

  1. 炎症が悪化する
    傷ついた歯茎に塩をすり込むと、粘膜がさらにダメージを受け、炎症が広がる恐れがあります。

  2. 細菌が奥に入り込む
    歯茎を押したりこすったりすることで、細菌が組織の深くに入り込み、かえって膿を作る原因になることがあります。

  3. 痛みや出血が増える
    一時的に血流がよくなるように見えても、それは「出血が増えている」だけ。治癒につながるものではありません。

つまり、塩でもむ行為は「炎症の火に油を注ぐ」ようなものなのです。


歯茎の腫れの本当の原因

では、歯茎が腫れるのはなぜでしょうか。

  • 歯周病:歯と歯茎のすき間(歯周ポケット)に細菌がたまり、炎症を起こす病気。日本人が歯を失う原因の第一位です。

  • 歯の根の病気:虫歯が神経まで進行し、根の先に膿がたまる状態。顔まで腫れることもあります。

  • 親知らずの炎症:歯ブラシが届かず細菌が繁殖しやすいため、腫れや痛みが繰り返されます。

これらはいずれも塩をもんだ程度で解決できるものではありません
根本的な原因を取り除くには、歯科医院での診断と適切な治療が必要なのです。


「もめば治る」は危険な先延ばし

一番怖いのは、「とりあえず塩でもんで様子を見よう」と考えてしまうことです。

初期の歯周病は、歯科でクリーニングを受ければ改善できることが多いですが、放置すると骨が溶け、歯を失うリスクが高まります。
根の病気も、早めに治療すれば歯を残せる可能性があるのに、悪化してからでは抜歯になることも少なくありません。

「もむ」ことで安心したつもりになり、歯医者に行くのが遅れてしまう──これこそが最も大きなリスクです。


正しい対処法は?

もし歯茎が腫れたら、次のように対応してください。

  1. 無理にさわらない
    腫れている部分を押したりこすったりすると悪化します。

  2. 口の中を清潔に保つ
    やさしく歯を磨き、うがいで汚れを洗い流す程度にとどめましょう。

  3. 冷やすと痛みが和らぐ場合も
    頬の外側から冷たいタオルを当てると、腫れや痛みが少し楽になることがあります。

  4. 早めに歯科医院へ
    これが最も大切です。腫れの原因を正しく調べ、適切な治療を受けることが唯一の解決策です。


予防こそ最大の治療

歯茎の腫れは「体からのSOS」です。
一度腫れたということは、歯周病や虫歯のリスクがすでに高まっているサインでもあります。

そこで大切なのが予防歯科です。

  • 定期的なプロのクリーニングで歯石や細菌をリセットする

  • 歯周病(歯肉)の検査や歯周病菌の検査でリスクを数値化する

  • レントゲン写真を撮影し状況を把握する
  • 自分に合った歯ブラシやフロスの使い方を習慣化する

これらを続けることで、「腫れない歯茎」をつくることができます。


まとめ──塩でもんでも治らない!

塩でもむと「効いた気」がするかもしれません。
でも、それは一瞬の錯覚にすぎず、実際には炎症を悪化させ、歯を失うリスクを高めてしまいます。

歯茎の腫れを感じたら、塩に頼らず、歯科に頼る。
これがあなたの歯を守る最短の道です。

そして本当のゴールは、「腫れが起きない口内環境」をつくること。
塩でもむ時代から、予防歯科で守る時代へ──今こそ切り替えてみませんか?

「治療のない世の中を目指して」歯科治療は歯をダメにする その2


歯科治療を行えば行うほど歯の寿命は短くなる?

みなさんは「歯の治療は早めに受けたほうがいい」と聞いたことがあると思います。確かに、むし歯や歯周病を放置してしまうと症状はどんどん進行し、最終的には歯を失う原因になります。ですから治療自体はとても大切です。

しかし一方で、「歯科治療をすればするほど歯の寿命は短くなる」という事実があることをご存じでしょうか?

少し意外に感じるかもしれませんが、これは歯科医療の現場で長く言われている不都合な真実です。今回は、その理由と背景についてわかりやすくご紹介します。


治療は「元の状態に戻している」のではなく「後始末」のような作業

歯科治療の多くは、壊れた部分を元に戻す“修理”ではなく、悪くなった部分を削り取って、人工物で補うという方法で行われます。

例えばむし歯治療。
むし歯の部分を削り取ると、そこには穴が空きます。その穴を金属や樹脂、セラミックなどで埋めるのですが、一度削った歯は元の完全な姿には戻りません。

また、詰め物や被せ物には寿命があります。数年〜十数年経つと、劣化や隙間ができてむし歯が再発することもあります。また口の中は様々な温度変化により、詰め物は膨張したり収縮したりします。そこに細菌が繁殖し再びむし歯を作ります。

再治療の際には、前よりもさらに歯を削る必要があるため、治療を重ねるごとに歯は小さく、薄く、弱くなっていきます。

つまり、治療の回数が増える=歯の寿命が縮まる、というわけです。


「治療の連鎖」が歯を弱くしていく

歯科ではよく「治療の連鎖」という言葉が使われます。

  1. むし歯になり削って詰める

  2. 詰め物が取れたり、再びむし歯ができて再治療

  3. 今度は被せ物になり、さらに大きく削る

  4. 神経を取る処置が必要になる

  5. 神経を失った歯は脆くなり、やがて破折

  6. 最終的に抜歯へ

この流れは決して珍しいことではありません。実際、多くの方が一度は経験しているかと思います。

つまり「治療をするたびに、歯の寿命は少しずつ削られていく」ということなのです。


天然の歯に勝るものはない

歯科材料は年々進歩しています。接着技術やセラミックなどの審美材料、インプラントなどの選択肢も広がり、「治療の質」は確実に上がっています。

それでも、天然の歯に勝るものはありません。
人工物はどんなに優れていても劣化しますし、噛む力を完璧に再現できるわけではありません。

だからこそ「治療をしないで済むこと」が一番の理想であり、歯科医療の最終的なゴールは「削らないこと」「抜かないこと」にあるのです。


歯の寿命を延ばすためにできること

では、どうすれば治療の回数を減らし、歯を長持ちさせられるのでしょうか?

1. むし歯や歯周病を予防する。やっぱりセルフケア

基本中の基本ですが、一番大切です。毎日の歯磨き、デンタルフロス、歯間ブラシなどを使ったセルフケアに加え、歯科医院での定期的なクリーニングや検診を受けましょう。

2. 早期発見・早期対応

「痛みが出てから歯医者に行く」のでは遅い場合が多いです。症状が出るころには、病気はすでに進行しています。早めにチェックしてもらうことで、削る量を最小限に抑えることができます。

3. 神経を残す治療を優先する

神経を取ると歯は確実に寿命が短くなります。近年はMTAセメントなど神経を残す治療法もありますので、できるだけ歯を守る方向で相談してみましょう。

4. 歯ぎしり・食いしばりの管理

歯に過度な力がかかると、詰め物が取れたり歯が割れる原因になります。マウスピースなどで予防するのも大切です。

5. 食生活を見直す

砂糖や酸の多い飲食物はむし歯リスクを高めます。間食の回数や飲み物の選び方を工夫することで、歯を守ることができます。


治療=悪いことではない

ここまで読むと「じゃあ治療を受けないほうがいいの?」と思うかもしれません。もちろんそんなことはありません。

悪いところを放置すれば、むし歯や歯周病はどんどん進行し、より大きな治療が必要になります。大事なのは「最小限で済ませる」ことです。

そして「予防は治療に勝る」を肝に銘じること

  • なるべく削らない

  • 神経をできるだけ残す

  • 予防で治療の必要を減らす

この3つを意識することが大切です。


まとめ

歯科治療はとても重要ですが、一度削った歯は二度と元に戻りません。そして治療を繰り返すほど歯は弱り、寿命は短くなります。

だからこそ「治療をしないで済むこと」こそが最大のゴールです。
そのためには、毎日のセルフケアと定期的な歯科医院でのチェックが欠かせません。

あなたの歯を一番長持ちさせる方法は、最新の治療ではなく「治療の必要がない状態を保つこと」
ぜひ今日から、予防を意識した生活を始めてみてください。

治療のない世の中を目指して 「歯科治療は歯をダメにする」その1

歯医者に行くタイミングは人それぞれですが、多くの方は「痛くなったら行く」[なにかあったら行く」と考えています。

しかし、病気になったら「人間ドックへ行く」何かおかしいですよね。病気してからでは遅いでしょ!

歯医者で治療すると歯の寿命は短くなってしまいます。歯科医にとって不都合な真実ですが、

歯科医からすると当たり前の事実です。

そこで注目されているのが「予防歯科」です。

予防歯科とは

予防歯科とは、むし歯や歯周病などのトラブルを未然に防ぐための歯科医療です。歯を削ったり抜いたりする治療ではなく、「歯を守ること」に焦点を当てています。

具体的には、以下の3つが基本となります。

1 正しいブラッシング(自己流はNG、プロによる指導が必要)

2 正しい歯磨き粉の使用方法(特に1450PPmのフッ素配合が重要)

3 歯科医院での定期メンテナンス

これを実践すると、歯のトラブルは大きく減らすことが出来ます。つまり歯科治療の必要性が無くなっていきます。

ただし予防歯科を定期クリーニングと思い込んでいる方が実に多いことも現実です。

歯科医院でクリーニングだけを受けていれば、歯をを守れるわけではありません。

大切なのご家庭での自己管理です。ただそんなに複雑な事ではなく

基本的には上記の3つがポイントです。

これらを計画的に行うと、歯のトラブルはほとんど回避できます。欧米や北欧では

この3つが確立されているため、むし歯や歯周病はまれな病気とされています。

しかし日本人は上記の3つを確立している方はほんの数%でしょう。だから後期高齢者以上の

90%は入れ歯になってます。経済的には先進国ですが予防歯科に関しては、日本は

後進国なのです。

エビデンスから見る予防歯科の効果

・厚生労働省の調査によると、日本人の80歳時点での平均残存歯数は約9本ですが、スウェーデンでは約20本残っていると言われています。
・また、定期的に歯科医院で予防管理を受けている人は、治療中心の人に比べて一生涯の歯科医療費が約1/2に抑えられるという報告もあります。

つまり、予防歯科は「歯を守る」だけでなく「お金や時間の節約」にもつながるのです。

なぜ予防歯科が大切なのか?

むし歯や歯周病は初期には自覚症状がほとんどありません。そのため、症状が出てから治療を始めると、治療回数や費用が増え、歯の寿命も短くなってしまいます


一方、定期的に歯科医院で上記の3つをチェックすれば、痛みや大きな治療を避けることができ、歯を長く健康に保つことが可能です。

当院で行う予防のメニュー

  1. 口腔内検査
     口腔内の状態をチェックし、むし歯や歯周病のリスクを早期に発見します。

  2. プロフェッショナルクリーニング(PMTC)
     日常のブラッシングでは落としきれない歯垢や歯石を除去し、虫歯や歯周病を予防します。

  3. フッ素塗布・シーラント
     歯質を強化し、むし歯になりにくい状態を作ります。

  4. 生活習慣・ブラッシング指導、正しい歯磨き粉の使用方法の指導(ここが1番重要です)
     正しい磨き方や食生活のアドバイスで、毎日のセルフケアを効果的にサポートします。

まとめ

予防歯科は「治療」ではなく「歯を守る」ためのケアと学習です。
痛くなってから治療を受けに歯医者に行くのではなく、健康な状態を維持するために歯医者に通うことが、長く自分の歯で食事を楽しむ秘訣です。

ご家庭での効率的な自己管理を学ぶ場が歯科医院での定期メンテナンスです。少なくても当院の予防はそのように考えています。

横浜歯科クリニックでは、メディカルトリートメントモデルを通じて患者さん一人ひとりに合わせた予防プログラムをご提案しています。
定期的なチェックで、むし歯や歯周病を未然に防ぎましょう。

続きは次回また投稿いたします。

治療のない世の中を目指して「そもそもなぜ予防歯科なの?」

  • こんにちは!今日は、「そもそもなぜ予防歯科なの?何かあったら歯医者へ行けばいいじゃん!」についてお話しします。
  • 歯の健康を守るためにとても大切なことなので、わかりやすく説明しますね
 
  • まず、つまり予防歯科とは何でしょうか?それは、「虫歯(むしば)」や「歯周病(ししゅうびょう)」にならないように、あらかじめケアをしておくことです。
  • 歯医者さんに行くのは、歯が痛くなったときや、虫歯ができたときだけではありません。「なにかあったら歯科医院へいけばいい!」これダメなんです。むしろ、痛くなる前に予防をすることがとても大切なんです。人間の体に「なにか」があってはいけないんです。
 
  • それは、虫歯や歯周病になると、歯が痛くなったり、歯を失ったりするこ予防のためにできることはたくさんあります。まず、毎日歯をきちんと磨くことです。歯ブラシを使って、歯と歯の間や歯と歯ぐきの境目も丁寧に磨きましょう。
  • 次に、甘いお菓子やジュースを控えることも大切です。甘いものは虫歯の原因になりやすいからです。そこで重要なことは、食べたり飲んだりする回数であり量ではありません。お口に物が入ってきた回数分だけ歯は溶けてしまうのです。
  • また、歯医者さんに定期的に行くことも予防の一つです。歯医者さんは、虫歯や歯周病の早いうちに見つけて治療してくれます。さらに、歯医者さんで「フッ素」という薬を塗ってもらうと歯が強くなり虫歯になりにくくなります。最後に、正しい歯の磨き方や、歯ブラシの持ち方、磨く順番も確認すると良いでしょう。
  • とがあるからです。歯を失うと、食べ物をしっかり噛むことができなくなり、健康にも悪い影響を与えます。
  • だから、虫歯や歯周病にならないように、毎日のケアと定期的な歯医者さんのチェックが必要です。
  • 詳しい事はまた次回にご紹介いたします。

治療のない世の中を目指して 99%の人が知らない歯磨き粉の使い方

前回のブログで歯磨き粉を使用してブラッシングした後は、お水で極力ブクブクうがいはしない方 が良いですと、お話しいたしました。なぜでしょう?一昔前の歯磨き粉は薬理効果のほとんどない 商品が大半でした。その時代の歯科医師は「歯磨き粉は米粒くらい」「歯磨き粉はほとんどつけな くて良い」と指導していたようです。しかし現在の歯磨き粉は、コンビニ、ドラッグストア、歯医 医院、どこで購入したとしても現在販売されている商品の大半は、フッ素、歯周病予防の薬、ホワ イトニング効果のある薬、虫歯予防の薬、知覚過敏に対する薬、これらが浸透しやすくなる薬な ど、かなりバランス良く配合されています。これら薬剤はある一定濃度、ある一定時間口の中に残 さないと効果が発揮されません。そのためご自身の好みに合う歯磨き粉を見つけることを おすすめいたします。商品によっては300円から2000円くらいまで値段に幅があり、どれを購入し 良いのやら迷うと思います。私のおすすめは高濃度フッ素配合1450PPMと表記されている商品が 絶対おすすめです。1450PPMと明記されていない商品はやめた方が良いでしょう。 また辛くなく泡立ちの少ないものがおすすめです。           私も仕事柄たくさんの歯磨き粉や歯ブラシを自分で使ってみました。職業病でドラッグストアに行 く度に商品をチェックします。もちろんこのブログを読んでるあなたはそんな事しなくてかまいま せん。私の仕事ですから。その代わり私が厳選した歯磨き粉や歯ブラシ等ケアグッズを、医院の待 合室に陳列しているので参考になさってください。おおよそ辛くなく味がマイルドでフッ素配合 1450PPMの商品は1000円前後してしまいます。このような商品は泡立ちも控え目で、お水を使う ことなくお口に残しやすい設計になっています。ただこれくらいの投資で、歯医者で嫌な思い をしなくてすむものなら決してして高くないと思います。では次回のブログではフッ素配合 1450PPMと書かれた歯磨き粉がなぜおすすめなのかを解説いたします。楽しみにしていてください 。

治療のない世の中を目指して 虫歯予防は再石灰化 その2

前回のブログで脱灰についてお話しさせていただきました。 虫歯が発生するか防御できるかは、脱灰と再石 灰化の時間的長さのなパワーバランスで決まります。 では再石灰化とはなんでしょう?まずお口の中 に食べ物、飲み物問わず糖質、炭水化物、酸性 度の高いものが入ってくると、歯の表面からカ ルシウムやミネラルが溶けて脱灰という現象が 起こります。 ただしお口の中は唾液で満たされ、唾液中に含まれているカルシウムやミネラルによって脱灰して しまった歯の表面を再コーティングしましす。このことを再石灰化といいます。この再石灰化が脱 灰を常に上回る日常生活であれば虫歯は絶対にできません。ただしそんな簡単な話ではないので す。まず再石灰化は歯垢が付着している歯の表面では起きません。残念ですが歯磨きしていなかっ り磨き残した場所は常に脱灰が起こってしまいます。 つまり再石灰化はきれいな歯の表面で起こるわけですから、やはり1日3回食後のブラ ッシングは必要となります。もし朝、夜の1日2回の歯磨きだと日中の10数時間は脱灰優勢になって しまします。これでは虫歯の予防は大変困難を極めます。また就寝する前のブラッシングも虫歯予 防には欠かせません。就寝中は唾液の分泌量が低下し口の中の細菌数が飛躍的に上昇してしまい虫 歯が発生しやすい時間帯になります。就寝前は 必ずフッ素入りの歯磨き粉を使用し丁寧なブラ ッシングを心がけましょう。ブラッシング後は 飲食しないで、できるだけお水でぶくぶくせず 口の中に歯磨き粉を残したまま就寝してくださ 。この理由は次回のブログで解説いたしま す。 https://cyber-digital.jp/dental-flash/  

治療のない世の中を目指して 脱灰と再石灰化 その1

前回までのお話でカイスの輪につてお話させていただきました。

本日はそのカイスの輪が与える影響、つまり歯の表面では実際何が起こっているのかをお話しします。

基本的に人間は一日にご飯以外でも間食を含め何回も飲食を行います。食べたり飲んだりした回数

だけ歯の表面からカルシウムやミネラルが溶けだします。つまり

人間の口の中に炭水化物や糖質、でんぷん類が入ってきてそれを咀嚼していると、口の中(歯の表面)は酸性に変わります。例えば朝トーストを食べたとします。もぐもぐ咀嚼していると口の中は酸性に変わるわけです。酸は物を溶かす性質があります。例えば胃の中の胃酸という酸、あれは飲み込んだ食べ物を全部溶かしてしまいます。あとご家庭でお酢ありますよね、お酢も酢酸といわれている酸で、お酢の中に卵の殻をつけておくと卵の殻が全部溶けてなくなります。卵の殻はカルシウムの塊で歯と組成が似ています。お口の中も酸性に変わると、歯もカルシウムの塊なので歯の表面からカルシウムが必ず溶けてしまいます。これを脱灰といいます。ただ唾液の作用によって、酸性から中性の方向へ戻っていきます。そうなると唾液中にもカルシウムが含まれているので、唾液中のカルシウムを脱灰してしまった歯の表面にもらってきて再コーティングします、それを再石灰化といいます。

お昼ご飯も一緒です、カレーライスを食べたとします、口の中は酸性に変わり、また歯の表面からカルシウムが溶け出してしまいます。つまり脱灰が起きます。ただ唾液の力によって中性の方向へ戻っていくと唾液中に含まれているカルシウムをまた再吸収、再コーティングし、つまり再石灰化が起きます。夜ご飯も同じ現象が起こります。ただ一日たった3回しか食べたり飲んだりしないわけではないですよね。間食もしますよね。まず朝ごはん食べ、その後ちょっとおせんべいをつまんでカフェオレ飲んで、お昼ご飯食べてその後果物食べて、夕飯食べてちょっとアイス食べて、こんな感じで食べたり飲んだりする平均的な日常でしょう。脱灰というのは食べたり飲んだりした回数分だけ必ず起こります。その人の飲食の食生活、日常生活がダイレクトに影響を与えます。再石灰化というのはいろんなことの積み重ねで、再石灰化が起こります。虫歯になるかどうかは、脱灰の方が上回っているのか再石灰化が上回っているのか、どっちが強いかによってのパワーバランスで決まります。

次回はその再石灰化について解説していきます。おかし

 

治療のない世の中を目指して カイスの輪その③ 虫歯菌の餌

糖の摂取 さきほどのミュータンス菌達は糖質を餌にします。 糖質をミュータンス菌が餌にすると酸を分泌し歯を溶かします。糖質とは炭水化物から食物繊維を 除いたものを言います。つまりお砂糖のような甘い食べ物ばかりでなく、おせんべい・お米・パ ン・パスタ・うどん・チョコレート・じゃがりこ・ポテトチップス・コーラ・ポカリスエット・缶 コーヒー・果物・ミルクティー・カフェオレ・・・あげたらきりがありません。 甘い、甘くないは関係ありません。 この糖質からミュータンス菌が酸を分泌しエナメル質に長時間もしくは繰り返し作用すると、 徐々にエナメル質の表面は脱灰し歯は溶けていくのです。 逆に言えば糖質を取らなければ虫歯は発生いたしません。 ありえない話ですが歯ブラシをしなくても生涯お水しか飲まない生活をしていれば虫歯は発生いたしません。これは極端な例えですが、糖質の摂取をコントロールし虫歯をつくる細菌たちに、餌を 与えない、すなわち兵糧攻めにして餓死さえてしまうことも対応の一つです。 次回は脱灰と再石灰化について解説いたしますので、ついてきてください。