今回はウソのような本当の話です。歯科医にとっても不都合な真実といえるでしょう。歯周病をひき起こすきっかけになったり、悪くする因子のなかで、因果関係がもっともはっきりし
ていて、しかも歯科医があまり強調しないものがあります。それは、歯科治療です。
削って、金属を詰めて、かぶせて、つなぐ・・・このような歯の治療は、大きな処置になればなる
ほど、自然の歯がもっているバランスのとれた優れた形を損ないます。現在では、かかりは
じめの虫歯は、虫歯の細菌や唾液、食生活などを調べて、虫歯をひどくする条件を改善し、できる
かぎり自然の歯を損なわないような治療をする工夫がされています。
しかし、歯科医は、虫歯を見つけたとたんに、どのようにきれいに削って、どのようにきれいに金
属を詰めるかということを考える訓練をいやというほど積み重ねてきました。しかも保険の仕組み
も、削ったり金属を詰める仕事に応じて報酬を受ける仕組みになっています。虫歯になりそうな歯
を虫歯から守っても守っても収入は上がりません。
小学校の歯科検診ででも虫歯をみつけては、歯科医に行って治療をするように指導されますが、
歯科医に行くと、歯を守ることよりもむしろ悪くなった歯を削って金属やプラスチックにおきか
える治療に焦点があてられがちです。このようなわけで、国際的に比較しても、日本人の歯は金属
やプラスチックが詰められ、かぶせられてしまった歯の数が極端に多いのです。削って詰め物を
した歯は、およそ20年~25年経つと神経を取る事態に発展します。神経を取った歯は15年~20年
経つと、歯が割れて抜く事態に発展致します。つまり削って詰めた歯は40数年で抜くことになると
覚えておいて下さい。

かぶせる治療は、歯と歯ぐきの弱いつなぎ目の弱い組織
を人工的に破壊してしまいがちです。しかも細菌が停滞しやすく、注意してブラッシングしてもプラークがそこにたまります。
かぶせたもののへりはどんなに精密な処置をしても、細菌にしてみれば、群れをつくったり
するのに格好の隠れ場所になります。自然な歯の形や、隣の歯との形の連続性が
失われれば、舌や粘膜のあたり方も変わります。歯の膨らみ方が変われば、ブラッシングによる
清掃のしやすさも違ってきます。自然の歯でも歯周病になるのですから、かぶせた歯は、歯周病
や虫歯にかかりやすい歯になってしまうのです。
削って金属を詰めた歯やかぶせた歯は、自然のままの歯よりもずっと虫歯になりやすいのです。
かぶせる治療をして、虫歯を治して、それで安心なんて思ったら大まちがいです。

かぶせたら虫歯にも歯周病にもなりやすくなるのです。虫歯は、歯にくっついた細菌のかたまりが
出す酸に侵されて歯が溶ける病気ですが、かぶせる際に硬いエナメル質を削り取ってしまった歯は、弱い酸でも
溶かされるようになります。つまり歯科が治療を繰り返せば繰り返すほど、歯の寿命を縮めてしま
ぅ事になると覚えてください。
したがって歯科治療が必要の無い状態、つまり予防に力を注ぎ、予防のために歯科医院に通院
する姿が理想的なのです。
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