やはり定期検診(歯石取り)は重要です。

〇ズサンな治療だから長持ちしない、のではない 治療した歯が長持ちしないのは、必ずしもズサンな治療が原因ではありません。精度の高い治療 は、見た目が美しく、清掃しやすく快適です。ただし、歯の長持ちに直結するわけではありませ ん。悪くなってからの治療そのものが、歯を失うリスクと引き替えなのです。歯の長持ちは、処置 の精度よりも処置後の継続的なケアに左右されます。 たとえば現在の一般的なクラウンは金属の精密な鋳物製ですが、その平均耐用年数は7.1年。 これに比べて金属板でできた旧式のクラウン(あまり歯を削らない)は12.7年という信頼でき るデータがあります。また、金属を練ったアマルガムという詰めものは7.4年ですが、それより 手間のかかるインレー(精密な鋳物)は5.4年しかもっていません。 治療がやり直しになる原因の三割以上は、むし歯の再発です。その次に多いのは、歯の中の炎症 や神経を取った後のトラブルで、合わせて二割くらいです。 〇定期管理をすればブレーキをかけることができる このように削って修理した歯は、再治療が避けられないのです。このため年を取るにつれて歯の 治療は大きくなっていきます。インレーがクラウンに、クラウンをかずせた歯が失われブリッジ に、ブリッジの土台になった歯が失われ部分入れ歯に変わっていくのです。これに対してかかりつ け歯科医で定期管理をしていれば、歯の喪失にしっかりとブレーキをかけることができます。30 歳をすぎてからはじめて受診した人でも(当然修復した歯がたくさんあるのですが)、定期管理を つづけている間(平均約7年間)に一本も歯を失わない人は約八割です。もちろん若いころから定 期管理をするに越したことはありません。 歯科医師の教育でも、歯を治療して、最後に歯が抜けて入れ歯になるのが普通の姿だと教えられ ています。従来の歯科医は、悪くなってしまった人の悪い部分ばかりを見ていたために、年を取っ て歯がなくなるのは当たり前だと勘違いしていたのです。