そもそも虫歯治療て何やるの

虫歯の治療は、虫歯の進行度に合わせて最適な 治療を行ってくれる歯医者さんで治療を受ける のがベストです。あなたがもし治療を受ける場 合、できるだけ痛みを少なくした治療を望みま せんか?そして、できるだけ良い状態で自分の 歯を残したいと考えるはずです。 例えば、虫歯になりかけのような状態であった 場合、『自然治癒』で治すという方法が最近行 われています。現代では、このように虫歯の状 態を見極めた最適な治療が行われているので す。そして、患者さんの負担を減らすための痛 みを抑えた治療が進められてきています。 もし、歯医者さんへ行ってすぐに虫歯を削られ そうになったり、神経を抜かれそうになった場 合は、他に選択肢はないのかと考えてみること も大切です。 この記事では、現在、歯医者さんで行われてい る基本的な虫歯治療のやり方だけでなく、患者 さんの気持ちを考えた『無痛治療』の中身、さらに、できるだけ歯を削らないで済む治療方法まで 紹介しています。また、妊婦さんのための虫歯治療や、幼児のための虫歯治療についても記載して います。ぜひ読んで参考にしてみてください。 1.虫歯の進行度を5段階に分類!それぞれの治療法を一挙公開! 虫歯に気付くタイミングは人によってそれぞれ違うと思いますが、気付いたときにすぐ治療を始め ないと、虫歯はどんどん進行して取り返しのつかないことになりかねません。ここでは、その虫歯 の進行度を5段階にわけ、レベルを『CO?C4』と表しています。 ここで使われる『C』とは、虫歯を意味する歯医者さんの専門用語『カリエス』の頭文字から取って います。歯医者さんではこの『C』という記号を用いて治療を進めていきます。それでは、そのレベ ルに合わせた治療法を一挙にここで紹介します!

1?1虫歯レベル『CO?C1』虫歯になりかけの状態

COとは歯の表面が白くなり、溝が黒くなり始めた状態は”虫歯になりかけの状態”といえます。厳密

には虫歯ではないこの状態は痛みを感じず、削らずに『自然治癒』を行うのがベストな選択です。

又C1とは、歯の表面のエナメル質が少し溶け始めのごく浅い虫歯です。

◆治療法

虫歯のなりかけを治療するには『フッ素』を塗って歯の再石灰化を促進させることが一番です。

フッ素を塗ることで歯にミネラルを与えることができます。これにより虫歯になりかけていた状態

が改善され、侵攻を防いでくれます。

フッ素の塗布は、歯医者さんで行ってくれます。歯医者さんで使用しているフッ素は、その濃度が

市販で売られているのよりも高いことが特徴です。これにより、歯質を強くさせる効果が期待でき

ます。

ただ、市販で売られているフッ素配合の歯磨き粉であっても、使用し続けることではの再石灰化を

促したり、酸が作られるのを防ぐことができます。歯磨きを行う際、歯磨き粉を使用しなくても良

いと考える方もいると思いますが、最近の歯磨き粉はフッ素配合のものが多く販売させていますの

で、歯磨きの際にはぜひ歯磨き粉を活用することをおすすめします。

フッ素による『自然治癒』が効果的であることがわかりましたが、そのあとの虫歯予防はしっかり

と行わなければなりません。歯医者さんで定期検診を行うことも大切になってきます。

1?2虫歯レベル『C2』黒や茶色に変色して小さく穴が空いてしまった状態

虫歯になりかけていた状態から、歯に小さく穴が空いてしまった状態です。この穴は黒や茶色に変

色していますが、表面のエナメル質から象牙質に達する虫歯です。冷たい飲み物がしみる可能性は

あります。

◆治療法

再石灰化で自然治癒させるのが難しい状態です。「セルフケア」だけでは限界なので、歯医者さん

で治療してもらいましょう。歯医者さんでの治療といっても、通院2回の簡単な治療で治すことがで

きます。

【1回目】

麻酔を施し、虫歯になってしまった部分を削って除去します。虫歯の部分がなくなり穴の空いたま

まの歯の型を取ってから、それに適合した詰め物(インレー)を調べておき、後日その詰め物を使

用します。その間、歯には仮の詰め物を入れておくようにします。

【2回目】

一週間ほど経過したあと、2回目の治療を行います。歯から仮の詰め物を取り外し、用意していた詰

め物を入れて噛み合わせの調整などを行います。最後にセメントを流し込んで詰め物を固定させま

す。

◆『コンポジットレジン』を使った治療法

小さく穴が空いてしまっただけの歯の場合、『コンポジットレジン』というプラスチックを詰めて

修復するやり方があります。従来の虫歯治療には金属の詰め物を使用するのが一般的でしたが、コ

ンポジットレジンは本物の歯と同じに近い色で修復が可能なため、きれいに仕上げることができま

す。治療回数も『1回』で済み、保険が適用されるので約2,000円で治療が可能です。

ただ強度に関しては金属よりも弱く、時間の経過と共に変色してしまいます。大きな虫歯を治療す

る場合は、割れてしまう可能性があるため使用できません。

1?3虫歯レベル『C3』虫歯が歯髄にまで達し激痛を伴う状態

虫歯が歯髄まで達すると激痛を伴います。常時痛みを伴うこの状態では、すぐに歯医者さんへ行け

ない場合、『ロキソニン』などの鎮痛剤を飲んで”応急処置”をするしかありません。

◆治療法

虫歯になった部分を除去したあと、「リーマー」と呼ばれる針状の特殊な器具を使い、歯髄の中を

ほじるようにしてきれいにします。そのためには歯髄の長さを測ったり、レントゲンを撮ったりし

て状態を確認していきます。

きれいになった歯髄の中に薬剤を入れて消毒したあとは、被せ物を使用します。5日間程の治療期

間を要するため、この状態での治療は、精神的にも肉体的にも負担になるといえるでしょう。

1?4虫歯レベル『C4』歯冠部まで溶けてしまった末期の状態

虫歯レベルを5段階に分けたなかの最終段階です。ここまでくると歯冠部まで溶けて、歯髄も死ん

だ状態になってしまい、痛みさえも感じなくなります。やがて歯の根まで虫歯が進行し、歯根膜の

化膿で膿が出るようになります。

◆治療法

『C4』までくると、やはり治療は難しくなってきます。歯が少しでも残っていれば被せ物を使用で

きる可能性もありますが、残っていなければ抜歯をし、その後「ブリッジ」や「入れ歯」、「イン

プラント」で歯の機能を取り戻す治療をすることになります。

2.『無痛治療』に欠かせない!虫歯治療の麻酔について知っておこう!

虫歯の治療には「麻酔」が欠かせません。麻酔液を注入することで痛みを感じずに治療を受けられ

るのです。ただ、麻酔注射の「チク!」とする感触がイヤだという”注射恐怖症”の方にとっては、

なかなか歯医者さんへ行く勇気が持てずに虫歯を放置している場合があるかもしれません。

ただ、歯医者さんで使われている麻酔は近年進化を遂げていて、痛みを緩和できる技術が生まれて

きています。『無痛治療』が重視され、恐怖心を取り除く治療の進め方は、”歯医者さん嫌い”をな

くす取り組みでもあると考えられます。

2?1チクッ!とした痛みを軽減!『表面麻酔』は優れもの

”麻酔(注射)のための麻酔”ともいうべき、『表面麻酔』を知っていますか?歯肉の表面にゼリー

状の薬を塗って、注射を刺すときの痛みを軽減してくれるのが、この表面麻酔です。お子さんの乳

歯を抜くようなときは、この表面麻酔を塗るだけで効果を発揮してくれます。

2?2電動注射器を使った麻酔方法?浸潤麻酔と伝達麻酔?

◆歯医者さんで行う一般的な麻酔が『浸潤麻酔(しんじゅいますい)』

表面麻酔を塗ったあとに行うのが、『浸潤麻酔(しんじゅんますい)』という、いわゆる歯医者さ

んで行う一般的な麻酔です。以前はこの浸潤麻酔を嫌がる患者さんが多くいましたが、最近では麻

酔液を注入する針が”細く”なり、電動注射液によって一定の速度でゆっくり液体を注入することが

できるので、痛さを軽減できるようになりました。

◆資料後の痛みまで緩和させる『伝達麻酔』

浸潤麻酔よりも広範囲に効き目をもたらす『伝達麻酔』があります。これは、麻酔が効きにくい箇

所である下顎の奥歯に注射するのに有効的で、浸潤麻酔に加えてこの麻酔液を注入すれば、治療後

の痛みまで緩和できるのです。この効果により、治療後に出される「鎮痛剤」を減らすことができ

るという利点が生まれるのです。

2?3「皮質骨」が硬い人と「炎症」がある人は、麻酔が効きにくい!

麻酔が効きにくい人という人が実は存在します。それは、歯を支えている「歯槽骨(しそうこ

つ)」の周りにある「皮質骨(ひしつこつ)」が硬く厚みがあると、麻酔が効きにくいという事実

です。皮質骨が硬く厚みがあるのは歯にとって良いことですが、麻酔注射の際にはデメリットに

なってしまいます。

また、歯茎に炎症があると麻酔が効きにくくなってしまいます。炎症が起きてひどくならないうち

に、早めの治療をしてもらう方がいいでしょう。

◆麻酔が効きにくい人には『歯根膜注射』を施す

上記のような麻酔が効きにくい人には、『歯根膜注射』を行います。歯根膜内に注射するこの方法

は、効き目が早く、薬の量が少なく済むという利点を持っています。

3.妊婦さんのための虫歯治療について

もうすぐお母さんになる女性にとって、妊婦中は何かとデリケートになる時期だと思います。そん

なときにもし虫歯になってしまった場合『普通に歯医者さんで治療を受けられるの?』『レントゲ

ンを撮るときに、お腹の赤ちゃんが心配・・・』と悩む方も多いと思います。

この章ではそんな「妊婦さんのための虫歯治療」について紹介していきます。

◆妊娠しても歯医者さんで治療は受けられるの?

たとえ妊婦さんであっても、虫歯治療を受けることは可能です。ただ、妊娠初期(2?3ヶ月)の

場合、「つわり」の影響で歯磨きさえも行えないほど体調のバランスが崩れることがあります。も

し虫歯治療を受ける場合は、”応急処置”程度の治療で済ませ、妊娠中期(4?7ヶ月)の安定期に

入った時点で治療を行うのが好ましいといえます。妊娠後期(8?10ヶ月)は母体への影響を配

慮し、初期と同じように”応急処置”で済ませます。

また、歯医者さんで治療を行う前に書く「問診票」には、『自分が妊娠何ヶ月(何週目)なの

か?』『産婦人科の主治医は誰か?』をきちんと記入することが大切です。そして、治療を受ける

前に歯医者さんとしっかり相談をして、治療中は自分にとって一番楽な姿勢で受けるようにしま

しょう。

◆「レントゲン撮影」はお腹の赤ちゃんに影響しないの?

歯医者さんの「レントゲン撮影」は口に向けて行うため、お腹の赤ちゃんに悪影響を与えることは

ありません。また、被爆を防ぐための”鉛のエプロン”を首に掛けるので、安全性に配慮した撮影と

なっています。

◆治療時の麻酔はお腹の赤ちゃんに悪影響を与えないの?

虫歯治療の際に行う麻酔は、部分的に麻酔液を注入する「局所麻酔」なので、お腹の赤ちゃんに悪

影響を及ぼしません。胎盤や母乳を通して麻酔が送られることはないので安心です。

◆歯医者さんで処方される鎮痛剤は安全なの?

妊婦さんに対して、歯医者さんでは処方する鎮痛剤に関しても安全なものを提供しています。安全

なお薬として「カロナール」という鎮痛剤がよく使われますが、お腹の赤ちゃんに悪影響を与えた

という報告も一切されていません。

逆に妊婦さんには不適切なお薬もあります。「ボルタレン」という高い鎮痛効果を発揮できるお薬

ですが、過去に死産の報告があったことから、妊婦さんには絶対に使用しないことになっていま

す。また、私たちがよく耳にする「ロキソニン」も、妊娠後期での使用が禁止されています。

治療後の痛みを我慢してお薬を飲まないでいると、逆にお腹の赤ちゃんに悪影響を与える場合があ

ります。お母さん自身の身体を大事にすることは、生まれてくる赤ちゃんにとっても重要なことで

す。お薬についてどうしても心配な方は、産婦人科の主治医に一度確認してみるのも良いでしょ

う。

4.幼児のための虫歯治療について

幼児期は虫歯の進行が早く、エナメル質と象牙質が大人より薄いために、すぐに虫歯が神経にまで

達してしまいます。また、虫歯の部分が大人のように黒くなるのではなく、白く見えるのが特徴

で、奥歯と奥歯の間が一番虫歯になりやすい箇所だといわれています。そんな乳歯の虫歯治療のや

り方についてこれから紹介していきます。

4?1乳歯の初期虫歯には『フッ素』が効果的!

乳歯の初期虫歯は、歯が白く濁ったように見えるのが特徴です。この状態を改善させるには、歯医

者さんで『フッ素』を塗ってもらい、歯を強化させることが最適な治療法です。

乳歯は大人の永久歯よりも溶けやすく、虫歯の進行も早いので、『フッ素』を塗ることで健康な歯

を取り戻すことができます。

4?2乳歯の虫歯が進行すると、永久歯の「変色」や「歯並び」も悪くなる!

もし虫歯が進行した場合、神経に達していなければ、虫歯の部分を取り除いてプラスチックを詰め

ていく治療を行っていきます。

しかし、虫歯がさらに進行して歯の根っこまで侵されてしまうと、根っこの先に膿が溜まり、これ

から生えてくる永久歯にまで悪影響を及ぼします。そのリスクとは、永久歯の「変色」や「歯並

び」が悪くなってしまうという問題です。そのため、神経を取り除く治療は適切に行わなければい

けません。

ただ、乳歯の神経を抜いたからといって、これから生えてくる永久歯の神経もなくなるというわけ

ではありませんので、心配する必要はありません。

4?3乳歯の虫歯予防のために行う『フッ素』と『シーラント』

歯医者さんは、小さいお子さんにとって恐怖心を抱いてしまう対象です。歯医者さんでできるだけ

痛みの少ない治療を行ってもらうためには、早めの治療が大切になってきます。そして、日頃の虫

歯ケアをきちんと行って予防につなげていきましょう。

幼児の虫歯予防として代表的なものは、初期虫歯の治療でも紹介した『フッ素』を塗布することで

す。歯医者さんで3ヶ月ごとにフッ素を塗ってもらい、虫歯の発生を防ぎます。フッ素を塗るだけ

なら痛みを感じませんし、定期的に歯医者さんへ通うことにより恐怖心を取り除く効果も期待でき

ます。また、自宅でフッ素配合の歯磨き粉を使って予防することも可能です。

フッ素以外にも『シーラント』と呼ばれる乳歯の虫歯予防があります。シーラントとは、乳歯の虫

歯ができやすい奥歯の溝の部分にプラスチックを埋め込み、その溝から発生する虫歯を予防すると

いう方法です。予防効果が発揮されるのは歯の溝の部分のみとなります。

シーラントの治療費ですが、年齢制限が設けられており、保険が適用されるのが6?12歳とさ

れ、初期虫歯と診断された場合のみとなっています。適用されると、歯1本に対して400円ほどで

治療が受けられます。保険外で受ける場合は年齢制限がありませんが、歯1本に対し500?

2000円ほどの費用が掛かります。

5.まとめ

虫歯治療の歴史をさかのぼると、麻酔を使わずに治療を行ったり、平気で抜歯をしていた時代も

あったといわれれいます。しかし、現代では麻酔時の注射にさえ気を使い、痛みを緩和できる技術

が誕生しています。そして、虫歯の進行度や状況に応じて適切な治療を施し、私たちの大切な歯を

できるだけ良い状態で残すために、歯医者さんは努めてくれます。

虫歯治療の技術は今後更に進化を重ねていくでしょう。ただ、どんなに医療技術が進歩したとして

も、自分の歯を自分で守っていく気持ちは不変でなければいけないと思います。